2009年 ヨーロッパ公演

楽団史上最大規模のヨーロッパ公演

2009年の2月から3月にかけて行われた第12回海外公演では、これまでの当楽団のヨーロッパ公演の中で最大規模となる13公演を行いました。公演国は日本、ドイツ、オーストリー、フランスの4か国。ベルリン、ドレスデン、ザルツブルク、ウィーン、パリなど、ヨーロッパを代表する音楽都市を巡り、各地で高い評価を頂きました。

当楽団はこれまでの海外公演を通して、石井眞木や外山雄三、芥川也寸志などの邦人作曲家の作品も多く取り上げ、海外との文化交流を果たしてきました。12回目となったこの公演は、こうした活動に共感していただいた多くの公演地からの再演依頼を受け、また、これまでの長い歴史の中で培われてきた伝統を次代へと引き継いでいき、「ワセオケの音」を世界へと伝えていくべく企画されたものです。

どの公演地でも温かく迎えられ、ヨーロッパのお客様から大きな拍手を頂きました。また地元のメディアに大きく取り上げられ、「彼ら全員には音楽以外の専攻分野がある」という賛辞と共に、驚きをもって評価されました。

特にベルリンのフィルハーモニー・ザール公演では、音楽家にとっての最高の栄誉であるスタンディング・オベーションを頂くことができました。この公演の模様は、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団専属のインターネット放送である「デジタルコンサートホール」で生中継されました。このインターネット放送に客演したのは、当楽団が世界で初めてです。

2009年 ヨーロッパ公演に寄せられた評価

■元ドイツ連邦大統領 リヒャルト・フォン・ワイツゼッカー博士

われわれドイツの音楽ファンは、満席のベルリン・フィル大ホールにおいて、早稲田大学交響楽団とともに新たな真の極致を体験した。

若者がその専門職業を学び人生の準備をする傍ら、洗練された芸術的才能に恵まれた音楽家として私たちの心を暖めてくれる。世界に類を見ないことである。

■ベルリン・フィル財団理事長 パメーラ・ローゼンベルク女史

 早稲田大学交響楽団のコンサートは、ベルリンへの凱旋であった。フィルハーモニーの聴衆は滅多にスタンディング・オベーションをしないのに、このオーケストラの驚くべき音楽的クオリティに純粋に感動し、終演後は足で床を鳴らしてこの若い音楽家を称えるほどだった。その演奏水準は極めて高く、優秀なプロのオーケストラに匹敵する。偉大な演奏様式と技術力で演奏するこのようなトップ・スタンダードの大学オーケストラは世界の何処を探しても他にない。彼等をこの水準にまで高めた田中先生は祝福されるべきだ。

■ベルリン・フィル第一コンサートマスター ダニエル・シュターブラーバー氏

 驚きだった。アマチュアのオーケストラがどんなに素晴らしい演奏をしたことか!
この学生のオーケストラは世界中の著名なプロのオーケストラと比べることができる。驚くべき正確さ、ごく自然で音楽的なフレージング、素晴らしい音の多彩さ。
 情熱を持って三年にわたり稽古を続けてきた賜物だろう。オーケストラをリラックスさせ、集中力を高めて指揮した田中のおかげである。
 管と弦のソロは特筆すべきものであった。特に英雄の生涯のヴァイオリンソロは安田真理奈によって素晴らしく美しい音と、大きな表現力によって演奏された。

■ベルリン・フィル第一ソロチェリスト ルードウィッヒ・クアント氏

 早稲田大学交響楽団の公演に感銘を受けた。「英雄の生涯」はベルリン・フィルとともに度々演奏してきたので、この曲がいかに難しいかをよく知っている。それだけに一層、このオーケストラの成果と規律には敬意を表したい。

公演概要

■公演国・公演都市

◇ドイツ連邦共和国
・ヴィースバーデン
 Wiesbaden
クアハウス
 Kurhaus
・フライブルク
 Freiburg
コンツェルトハウス
 Konzerthaus
・ライプツィヒ
 Leipzig
ゲヴァントハウス
 Gewandhaus
・フランクフルト・オーデル
 Frankfurt/Oder
C.P.E.バッハホール
 Konzerthalle “C.Ph.E.Bach”
・ベルリン
 Berlin
フィルハーモニー 大ホール
 Philharmonie
・ドレスデン
 Dresden
国立歌劇場ゼンパーオーパー
 Saechsiche Staatsoper Dresden (Semperoper)
・オーバーハウゼン
 Oberhausen
ルイゼ・アルベルツ・ハレ
 Luise-Albertz-Halle
・ボン
 Bonn
ベートーヴェン・ハレ
 Beethovenhalle
◇オーストリー共和国
・ザルツブルク
 Salzburg
祝祭大劇場コンサートホール
 Grosses Festspielhaus
・ウィーン
 Wien
楽友協会 大ホール
 Musikverein Goldener Saal
◇フランス共和国
・パリ
 Paris
シャンゼリゼ劇場
 Theatre des Champs-Elysees
◇日本国
・東京
 Tokyo
東京芸術劇場 大ホール
 Tokyo Metropolitan Art Space, Main Hall
・東京
 Tokyo
サントリー 大ホール
 Suntory Hall, Main Hall

■公演期間

2009年2月16日~2009年3月20日

■随行指揮者

  • 山下 一史(当楽団名誉指揮者)
  • 田中 雅彦(当楽団永久名誉顧問)

■演奏曲目

  • ウェーバー/歌劇「オイリアンテ」序曲
  • R.シュトラウス/交響詩「英雄の生涯」作品40
              ヴァイオリン:安田 真理奈
  • J.S.バッハ(シェーンベルク編)/プレリュードとフーガ 変ホ長調
  • 石井 眞木/日本太鼓とオーケストラのためのモノプリズム
  • C.P.E.バッハ/シンフォニア ハ長調 Wq.174
  • モーツァルト/ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467
  • サン=サーンス/チェロ協奏曲第1番 イ短調 作品33

■ソリスト

  • ヴィルヘルム・オーメン(ピアノ)
  • ガブリエル・アドリアーノ・シュヴァーベ(チェロ)